平等と公平(7日間で見えてくる。相続の本質と全体像 3日目)

今日は、具体的な相続対策の基礎として、【民法の基礎知識】
とともに、【平等と公平】についてお伝えしていきます。

民法と聞くと、ちょっと難しい響きがありますが、
出来るだけ分かりやすく解説していきますので、頑張って読んで頂ければと思います。
まず、最初に知らなければならないこと。

それは、【法定相続人】【法定相続分】です。

これは、誰が相続人で、その相続人がどのくらいの相続資産の取り分があるかを示すものです。
下記がその表になります。

第1順位
(配偶者+子供がいる場合は、1/2づつ。子供が2人の場合は、子供一人につき1/4)
【配偶者】2分の1 + 【子】 2分の1

第2順位
(配偶者+子供無、親がいる場合。両親がいれば、父母一人につき1/6)
【配偶者】3分の2 + 【※直系尊属】3分の1

第3順位
(配偶者+子供無、親無で、兄弟がいる場合。兄弟が2人いれば、兄弟1人につき1/8)
【配偶者】4分の3 + 【兄弟姉妹】4分の1

※直系尊属とは、父母・祖父母など自分より前の世代で、直通する系統の親族のこと。

相続人は、基本的には、子と配偶者となります。
子がいなければ、直系尊属。直系尊属がいなければ、兄弟姉妹となります。
配偶者がいない場合は、子供だけが相続人。子供がいなければ、直系尊属だけが相続人。
直系尊属がいなければ兄弟姉妹だけとなります。

この、【法定相続人】【法定相続分】というのは、誰もが平等になるように作られています。
しかし、これが良い事なのかどうなのかというと別の見方があるかもしれません。

ポイントとなるのは、これは【義務】ではなく【権利】だということ。
この割合だけ、相続出来る【権利】を持つことが出来るという事です。
その為、その権利を主張しあうことで、泥沼の相続争いが起こることの原因にもなるのです。

例えば。
①配偶者は法定相続人がいない(子供がいないなど)と思っていたが、実は相続人が自分以外に存在したことを初めて知ることに。
配偶者は、血の繋がりのない人と相続を分けなければならない。
②相続分で分けることは、平等ではあるが。誰もが納得出来るものではない。
ある子は、介護をしたが、別の子は何もしない。
ある子は、生前に多額の贈与を受けたが、別の子は何も受けていない。
・・・など、様々なケースが考えれますが。

そもそも、歴史を振り返ると、昔は相続争いが少なかったようです。
なぜなら、昔は【家督相続(長男が全ての財産を相続する)】だった為、
そうした権利がなくそもそも争う種がなかったとも言えます。

では、いつから【家督相続】が撤廃され今の【平等】な相続が始まったかというと、

戦後の、GHQの政策によるようです。
これによって、配偶者や子など、すべての相続人が相続財産を受け継ぐことが可能になったとも言えますが、
資産を集中させない。家族の繋がりを解体したという見方もあります。
そう考えると、相続で争うというのは、その家族の問題なのですが。
案にそうした歴史や法律に、まんまと踊らされているような感じもします。

そこで、今日一番お伝えしたいことは【公平】という考え方。

法律は、【平等】で相続しろと言っていますが、それは決して【義務】ではなく【権利】なので、
必ず【平等】でなければならない。とは言っていないのです。

なぜ、争いが起こるのかというとは、それは、【不満】があるからです。
それが【平等】に分けられたとしても、不満が残る。納得がいかない。

おそらく、相続争いとして表に出てくる問題ではなかったとしても、
相続がきっかけで、不満が残り家族が疎遠になってしまっていることも沢山あると思います。
これは、平等に分けることが【不公平】だと感じるからです。

ここで、【平等と公平】について解説します。

カステラを3等分する場合、もし金尺とノギスを使って厳密に測って3等分しようとしても、真ん中と端では異なる。そもそも、物差しがあってもふつうは目測で3等分することになる。厳密に3等分されることは期待できないので、おおよそ3等分だろうというところを切り、切らなかった人から好きなところを取っていくなどのやり方をしたり、あるいはじゃんけんで決めたりする。「俺はカステラ嫌いだから2人で半分ずつにしてくれ」と1人が言う場合もあるだろう。いずれも、少なくともその場にいる3人が納得していれば、「平等よりは公平がふさわしい」場合と言える。(ウィキペディア参照「公平」)

「平等」とは、個人の資質、能力、努力、成果に関係なく一定の規則通りに遇するシステムとなっ ていること
「公平」とは、すべての人に対し、機会が均等に与えられており、成果を上げた者が評価され、報われるシステムとなっていること。

相続をするうえで、この「公平感」を持つことが出来るかどうかというのが。
大きなポイントになると思います。もっと簡単に言うと、【納得感】でしょうか。

良好な関係で相続を行うためには、【平等】である民法上の分け方を、理解したうえで、
【公平】に相続できるような準備をすることが大切だという事です。

そして、それをする為の大きな手段として【遺言書】があります。
【遺言書】を生前の内に書くことで、民法通りの【法定相続人】と【法定相続分】でなくても、
被相続人の意思で、遺産を自由に分けることが出来るのです。

その時に『正しく遺言書』の活用をすることが出来れば、
誰もが納得することが出来る相続を迎えることが出来ます。
一方で、『正しく遺言書』を作ることが出来なければ、
逆に、遺言書が争いの基になる原因にもなります。

そこで、次回は『遺言書』についてもう少し詳しく、解説していきます。

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