不動産(7日間で見えてくる相続の本質と全体像 5日目)

今日は、【不動産】について解説していきます。

5日目となりいよいよ後半戦に突入しました!
段々と内容が専門的になっていきますが、ここを理解しているのと理解していないのでは
大きな差が生まれますので、最後まで頑張ってご覧ください。

特に不動産の知識をつけることは、トラブルを解消するだけでなく
節税や、収入UPも期待出来ますので、より高いレベルの相続を求める
のであれば、必須の科目になります。

前回、『相続』と『不動産』には密接な関係があると伝えましたが。
実際に下記のようなデータが出ています。

【相続資産の全体中で占める不動産の割合は、50%以上が不動産】

※相続財産の金額の構成 国税庁 報道発表資料参照 H23年度

その為、多くの人が相続時に不動産を相続していることがわかります。
そしてその不動産がトラブルになりやすい理由が下記のとおりです。

①分割しにくい。共有名義は、泥沼化を助長。
②直ぐに現金化出来ない。
③持っているだけであれば、経費(固定資産税)がかかるだけ。
④不動産特有のトラブル要素がある。
⑤不動産の評価が分かりい。

一つずつ解説していきます。

①分割しにくい

不動産のが戸建てであれば、その不動産を半分に切ることは事実上難しいですよね。
そうすると、共有名義という選択肢が出てきます。法律上それを行うこと自体は問題ないのですが、
それをやってしまうと、『運用上』の問題が生じてくる場合があります。
『運用上の問題』とは、その不動産の修繕や売却、又は利用方法について、共有名義である全員の許可がなくては、
動けなくなるということです。さらに、もし共有名義の1人が亡くなり、その名義分の持分をさらに複数の共有者が
引き継ぐ事となった場合、更に身動きの取れない不動産になります。

②直ぐに現金化出来ない。

②は、①のようなことや、相続税を支払わなければならないといった理由で、相続時に不動産を売却することがあります。
しかし、不動産を売却するためには時間がかかることが多く、納税期限までに売却が出来ないということもあります。
それでは困るため、限られた条件の中で売却しようとした時に、相場よりも安く売却せざるを得なくなってしまう場合があります。
それでも、売却が出来れば良いのですが、不動産特有のトラブル要素がある場合、売却が難しい場合もあります。

③持っているだけであれば、経費(固定資産税)がかかるだけ。

不動産は、ただ持っているだけでは経費(固定資産税)がかかるだけであり、相続人が必ずしもその不動産が欲しいというもの
ではない場合があります。その上、もし借入(抵当権)が付いていた場合は、その分も引き継がなければなりません。
売却することでそれらが解消出来るのであれば良いのですが、そうではない事情(不動産特有のトラブル等)があった場合、
その不動産を引き継ぐことで、負担が増えてしまうだけになる可能性があります。

④不動産特有のトラブル要素がある。

④不動産特有のトラブルという話が何回かでましたが、不動産特有のトラブルとは、様々な要素があります。
境界標がない。建物が建たない土地(再建築不可)である。借地を持っていて地主と揉めている。
底地を持っている。建物が劣化している。賃借人とトラブルがある。売れない別荘を持っている。
などなど、不動産は一つとして同じものはなく様々な事情を抱えている場合があります。
その為、相続が始まってからそのトラブルを解消するのでは、遅いこともあり早めの対処が必要になります。

⑤不動産の評価が難しい。

⑤不動産の評価とは、実は重要なポイントで『争続争い』が怒った時、ここで揉めてしまうこともあります。
争続争いの時に、誰がどのくらいの財産がほしいのかということで揉めた時、そもそも不動産の価値が
はっきりしなければ、誰が多くもらって誰が少ないのかも判断することが出来ません。
例えば、2人兄弟の内、弟が不動産の価値と同等の現金をもらうのであれば、兄が相続する不動産の評価を高くしたい。
ということになります。この不動産の評価をする方法は、様々な方法があるため、それが余計話をややこしくします。
よく勘違いされやすいのは、相続税を捻出する時の不動産評価額これはあくまで相続税を捻出する為の評価であり、
遺産を分割する為の評価ではないのです。

もし、この不動産の評価で争いが起きる。起きる可能性がるのであれば、不動産鑑定士による【不動産鑑定評価】を行うことです。
【不動産鑑定評価】を行うことで、裁判所もこの評価を基に財産の分割をするよう命じる形になりますので、これを行うことで、お互いに【評価】についての意見の相違が出ずらくなります。

さらに、不動産鑑定士は【評価】を明確にするだけでは、ありません。
不動産鑑定士を利用することで、大きな節税が出来る事があるのです。
その代表が『広大地』です。
不動産鑑定士に「広大地判定の意見書」を作成してもらい広大地と認められた場合
広大地と認定される前の不動産の評価と比べ評価が大きく下がり、結果的に大きな節税に繋がります。

このように不動産には、様々なトラブルの要素があるのです。
その為、相続が始まってからこれらの問題を解決するのでは遅い可能性があるのです。
また、不動産のトラブルは、必ずしも法律上の話だけではない為、不動産の実務の知識も兼ね備えた専門家が必要となるのです。


ここまでは、基本のマイナス要素ばかり解説していきましたが、
実は、こうしたトラブルの基がある一方で、『不動産があること』又は『不動産を活用すること』で
大きなメリットが生まれることがあるのです。

それが、『節税』と『収入UP』です。
不動産における『節税』と『収入UP』について簡単に解説します。

まず『節税』についてですが、不動産の状況を変化させることによって
『評価』を下げ、『収入UP』させることが出来るのです。

相続税とは、資産の評価対して税率をかけるので、
評価を低くすることで、相続税を減らすことが出来ます。

ざっくりと例えると、

現状の資産が【10,000万円の評価の土地・現金10,000万円のケース】

このままの状態で、相続した場合と、
この1億円の土地に、1億円の現金でアパートを建築した場合
どのような評価になるかということです。

この例だと。

■ビフォアー 土地10,000万円 + 現金10,000万円 =20,000万円(資産評価)

■アフター    土地8,000万円 + 建物4,000万円  =12,000万円(資産評価)

 

非常に簡略した事例になりますが。
『ビフォア‐』ですと、評価は、そのままで2億円
『アフター』ですと、土地の評価も下がり、現金から建物に代わることで評価が大きく下がり、1億2,000万円

通常は、現金ではなくこれを借り入れを起こして行うことが多いのですが、
出来るだけ簡略する為に、今回は現金の事例で出してみました。

このように、今ある資産を変化させることで、大きく評価を変えることが出来るのです。
節税とは、このように資産評価をどのように減らすことが出来るかが大きなポイントになるのです。

そして、『節税』と『収入UP』を一緒に行う代表的な方法として、
更地の土地にアパートを建てるということです。

しかし、残念ながら相続対策を目的としたアパート建設を行っている人の中には、
誤った方法を行なっており、相続人が将来的に困ってしまうようなケースが、かなり出てきているようです。

その大きな理由は、『賃貸経営』『建築』『不動産実務』などの知識に乏しいからです。
知識が乏しいことで、ほとんどの人は、建築から賃貸経営全般について全て【業者へ丸投げ】してしまうのです。

残念ながら、今の日本の状況は『人口減少』『少子高齢化』が進む中で、どんどん新しい建物が建築
され続け、『家余り』の時代になってしまいました。

その為、以前よりも賃貸の競合は激しく家賃の値下げや、空室期間の長期化が進んできています。
そんな中で、全て丸投げのアパート建設は、うまくいくはずがありません。

賃貸経営を成功させる為には、賃貸経営を一つの『事業』として見る必要があります。
自身で『賃貸経営』『建築』『不動産実務』などの知識をもち、そのアパート建設が客観的に事業として
成り立つのかどうかあなたに見極める力がなければ成功することは出来ません。

もし見極めることが出来ないのであれば、安易なアパート建設はおすすめしません。
将来的に、相続対策のために建てたアパートが相続人を苦しめることになるかもしれませんので。

いかがでしたでしょうか。
相続と、不動産の関わりについて少しイメージがわきましたでしょうか。
今回は、不動産を説明する中で『税金』について少し触れましたが、実は基本的な部分がまだ説明出来ていません。

そこで、次回は、『相続税』について解説していきます。

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